【循環器総論-9】心電図波形

循環器総論

循環器総論―検査

前回は心電図の原理を説明しました。

今回は実際に心電図の波形について説明します。

  1. 心電図
  2. 胸部レントゲン
  3. 採血、BNPとトロポニンの意味
  4. 経胸壁心エコー検査
  5. 冠動脈CT検査
  6. 心臓カテーテル検査

心電図の波形

心電図の波形を次の4つに分けて簡単に説明していきます。

詳しい話は専門書に譲るとして一般の人がわかりやすいように説明します。

  1. 記録用紙の見方
  2. 心電図電極
  3. 刺激伝導系の向き
  4. 心電図の波形の意味
  5. 心拍数の測り方

記録用紙の見方

心電図を一度見たことがある人は知ってると思いますが、心電図には細かいマスが書かれています。

あれは一体何を表しているのでしょうか。

心電図は心臓の中の電気の流れ体表から測定する装置でしたね。

横軸に時間、縦軸に電位を表すことで正確に測定しています。

よく見てみると、太く大きいマスと細く小さいマスがあります。

  • ●大きいマスは横軸0.20秒、縦軸0.5mVを表しています

まずはこれを覚えてください。

細かいマスはそれを5等分しているだけなので横軸0.04秒、縦軸0.1mVを表しています。

http://shindenzunoheya.blog.jp/archives/10543431.html

心電図電極

心電図の電極は肢誘導と単極誘導に別れます。

  • 肢誘導:両手両足に電極をつけます
  • 単極誘導:胸に電極をつけます

病気が見えるVol2 p28
病気が見えるVol2 p29

刺激伝導系の向き

次に、心臓の中を流れる電気の向きを説明します。

 生理のところでも説明しましたが、細胞膜には静止膜電位があり、常に負の電位を保っています。

刺激伝導系の心筋は自分で活動電位を反復して発生させることができます。

電気の流れる向きは心臓の左上・体内(右心房)から右下・体表(左心室)へ流れます。

心電図では電極に向かってくる向きの電気上向きに書きます。

そのため、正常であればaVR以外全ての誘導で上向きになります。

病気が見えるVol2 p3
https://informa.medilink-study.com/wordpress/wp-content/uploads/2019/03/yassi_vol5_fig1.jpg

心電図の波形の意味

向かってくる電気を上向きに書くと言っても、波形にはそれぞれ名前がついていて場所によって意味があります

心臓の収縮と拡張をそれぞれ一回する間に心電図はP→QRS→Tと動き、これを一つのサイクルとしてみます。

  • P波右心房左心房の電流を表しています
  • ●PQ間隔房結節から房室結節まで流れる間の時間です
  • ●QRS波心室内の電気信号は早いため一つの塊と捉えます。
  • ●ST間隔―電気信号が流れて、心臓が収縮している時間です
  • ●T波脱分極した細胞膜再分極していることを表しています
  • ●QT間隔心室の拡張時間です

刺激伝導系の伝導部位と心電図との関係は以下の図のように示されます。

病気が見えるVol2 p30

大まかにP波が心房収縮QRSが心室収縮と覚えておけばいいと思います。

  1. 心房の収縮期―P波
  2. 心房の拡張期―P波以外
  3. 心室の収縮期―QRS波
  4. 心室の拡張期―QRS波以外

心拍数の測り方

今までことを踏まえると心臓が収縮と拡張を一回行うのに何秒かかるか1分間の心臓の動く回数(心拍数)がわかります。

心臓の収縮と拡張を一回行う時間は、心電図ではP波―GRS波―T波が1サイクルであるから

  • P波からP波までの時間
  • Q波からQ波までの時間
  • T波からT波までの時間 など

どれでもいいので1サイクルの間隔がわかればいいのですが一番わかりやすいので臨床ではR波からR波までの時間(RR間隔)を測定します。

病気が見えるVol2 p33

心拍数を求める計算式は教科書的には

  • 心拍数(回/分)=60秒÷(RR時間)

とありますが、1マスが0.2秒だから、4マスなら0.8秒だから

60÷0.8=75回

と考えてる人は稀だと思います。

実際臨床ではそんな時間もないので、、、、

他にやりやすい計算式を使っていました。

  • 300÷RR間隔のマス目の数

実際ではこちらを使っている人の方が多いと思います。

今の心電図は自動解析がついているので自分で計算する必要はあまりないのですが、、、

これだと、RR間隔が1−6のとき以下のようになります。

  • *心拍数の正常範囲は60−100回/分です。
  • *健常人でも走ったり、緊張すれば早くな、寝てたりリラックスしていれば遅くなります。
  • RR間隔1マスー心拍数300回/分←そんな早く動けません
  • RR間隔2マスー心拍数150回/分←心房細動とか気になりますね
  • RR間隔3マスー心拍数100回/分←正常上限ですが、運動でもあがります
  • RR間隔4マスー心拍数75回/分←ちょうどいい心拍数ですね
  • RR間隔5マスー心拍数60回/分←正常下限ですが徐脈性不整脈か運動肥大が気になりますね
  • RR間隔6マスー心拍数45回/分←とりあえずホルター心電図つけましょうか

まとめ

  • ●記録用紙の見方
  • 大きいマスは横軸0.20秒、縦軸0.5mVを表しています
  • ●刺激伝導系の向き
  • 電気の流れる向きは心臓の左上・体内(右心房)から右下・体表(左心室)へ流れます。
  • ●心電図の波形の意味
  • P波が心房収縮QRSが心室収縮
  • ●心拍数の測り方
  • 心拍数(回/分)=60秒÷(RR時間)

本日はこれで終わります。お疲れ様です。

Image by MirelaSchenk from Pixabay

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