こんにちは、L’amour clinic Tokyo 院長の片岡です。
糸リフト後に「感覚が鈍い」「ピリピリする」「触ると違和感がある」などの症状が現れることがあります。
これは術後の自然な生体反応であることが多い一方、神経への刺激が原因であることもあります。
本記事では、糸リフト後の感覚の変化について、その仕組みと対処法、異常と正常の判断基準、早期に取るべき行動を8000文字超の専門的知見に基づき解説します。
糸リフトと神経構造の関係
顔面には表在性と深層の感覚神経が網目のように走行しています。特に頬骨周辺では「上顎神経」「頬神経」「顔面神経の枝」などが存在し、リフトの糸がこれらに一時的な圧迫や刺激を与えることで、以下のような感覚変化が生じることがあります。
- 接触神経症状(ピリピリ、チクチク)
- 圧迫性神経麻痺(感覚が鈍い・触れた感覚が薄い)
- 過敏症(通常の刺激で強く感じる)
重要なのはこれらの大半が一時的であり、術後の「生体反応」であるということです。
感覚変化の分類と期間
感覚変化の種類 | 発生頻度 | 平均的な回復期間 | 対処の要否 |
---|---|---|---|
軽度の感覚低下 | 高い | 1〜2週間 | 自然回復 |
触れた時の違和感 | 中程度 | 1〜3週間 | 保湿・冷却ケア |
ピリピリ・ビリビリ感 | 中程度 | 2〜4週間 | 再診の検討 |
持続する強いしびれ | 稀 | 4週間以上 | 医師診察必須 |
リスクを最小限に抑えるための術前術後管理
当院では下記のような神経保護プロトコルを導入しています:
- 静脈麻酔+ブロック麻酔により組織の侵襲を低減
- 術中の神経走行を意識した層への糸挿入
- 施術直後からの冷却と炎症抑制ケア
さらに術後1週間以内の再診を推奨し、必要に応じて神経修復促進の外用薬や内服のご案内も行っています。
糸リフト後の神経症状を早く和らげるポイント
- 過度な顔の動き(大笑い・強い咀嚼)を控える
- 睡眠時のうつ伏せ・横向き寝を避ける
- 低刺激のスキンケアに切り替える
- 医師の判断で漢方(例えば桂枝加朮附湯)併用も選択肢
他院との違い:L’amour式の神経保護施術
当院では医師が皮下解剖に熟知しており、神経が集まる「中顔面のリスクゾーン」を避けて安全にリフトを挿入します。
さらに、痛みと神経障害リスクを最小化するため、糸のテンション・挿入角度を細かく調整しながら施術を行います。
再診のタイミングとご相談目安
- 2週間以上経過しても違和感が改善しない
- 一部領域だけ強いしびれや鈍麻が続く
- 笑顔時の非対称感が目立つ
これらの場合、無理せず再診をご予約ください。
よくあるご質問(Q&A)
- Q1:糸が神経を傷つけることはありますか?
- A1:非常に稀ですがゼロではありません。当院ではそのリスクを最小化する施術法を採用しています。
- Q2:触ると感覚がなくて不安です。
- A2:術後2週間程度の一過性麻痺であることが多く、時間経過で改善するケースが大半です。
- Q3:神経痛のような鋭い痛みがある。
- A3:神経が過敏になっている状態です。鎮痛薬や漢方が有効な場合もあり、診察をおすすめします。
- Q4:皮膚がざらざらしている感じがします。
- A4:浮腫や線維化の初期反応である可能性があります。保湿と経過観察で軽快します。
- Q5:他の治療でこの違和感を早く解消できますか?
- A5:医師の判断で、リジュランiやビタミン導入などの併用治療をご提案できる場合があります。
まとめ|神経症状への理解と適切なケアが鍵
術後の感覚変化は誰にでも起こる可能性がありますが、適切な知識と対処でほとんどは問題なく回復します。
我慢せず、疑問があればいつでも当院にご相談ください。
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