こんにちは。L’amour clinic Tokyo 院長の片岡です。
糸リフト後に「赤みが強く出た」「いつまで続くか不安」「アレルギーでは?」といったご質問を多くいただきます。
この記事では、術後の赤みが起こるメカニズムと種類、消退までの目安期間、再発予防のためのセルフケアまで、医学的な観点から詳しく解説いたします。
1. 赤みが出るメカニズム|解剖学と皮膚生理の観点から
糸リフトではカニューレや針を皮下に挿入し、SMAS層(表在性筋膜)に糸をかけてリフティングを行います。この操作により以下の反応が起こります:
- 針の穿刺刺激に伴う末梢血管の拡張
- 糸による微小な出血・毛細血管の破綻
- 糸周囲における自然治癒過程(炎症→修復)
これらの現象は一時的なもので、生体が自己修復しようとする正常な過程の一部です。
2. 赤みの分類|「正常な赤み」と「異常な赤み」の見分け方
赤みには下記のような分類があり、それぞれに適切な対応が必要です。
分類 | 特徴 | 対応 |
---|---|---|
生理的炎症性紅斑 | 軽度な赤み。術後1〜3日で自然回復 | 冷却・保湿で十分 |
機械的摩擦紅斑 | 枕やマスクなどの圧迫による | 外的刺激を避ける |
接触性皮膚炎 | 新しい化粧品・マスクで発生 | 使用中止+抗炎症外用剤 |
感染性発赤 | 赤み+熱感+痛み+腫脹 | 抗菌薬・早期診察が必要 |
アレルギー反応 | 全体的な発赤・かゆみを伴う | 抗ヒスタミン・ステロイド対応 |
3. 糸の材質と赤みの出やすさの関係
糸リフトに用いられる代表的な素材には以下があります:
- PDO(ポリジオキサノン): 最も一般的。吸収が早く、炎症が起きにくいが持続力がやや短い
- PLLA(ポリ-L-乳酸): コラーゲン生成に優れるが赤み・しこりがやや出やすい
- PCL(ポリカプロラクトン): 肌なじみが良く赤みが少ないが、価格が高め
個人差や体質によっては素材による皮膚刺激が赤みの原因になることもあります。特にアレルギー体質の方は医師と素材選定を相談してください。
4. 赤みを早く引かせる医療的アプローチ
以下は当院で実施している赤み対応の医療的ケアです:
- ステロイド軟膏の処方: 接触性皮膚炎やアレルギー性発赤に対応
- 抗ヒスタミン薬の内服: かゆみやアレルギー反応の抑制
- LED・赤外線治療: 炎症反応を抑え、治癒を促進
- ビタミンC点滴・高濃度抗酸化療法: 活性酸素除去で修復促進
5. 自宅でできる再発予防・スキンケアの極意
- 低刺激処方の洗顔料・保湿剤を使用(例:キュレル、NOV、ラロッシュポゼ)
- 日焼け止めはSPF30前後のノンケミカル処方
- 赤みが出た部位はメイクを控える
- 枕の素材をコットンやシルクに
- マスクは不織布よりガーゼ・シルク素材推奨
6. Q&A|赤みに関するよくあるご質問
- Q1. 赤みの後に色素沈着になることはありますか?
- 摩擦や長期炎症により、色素沈着を起こす可能性があります。適切な保湿とUVケアが重要です。
- Q2. 赤みが治まっても肌がガサガサしています。
- 角質バリアが乱れている可能性があります。セラミドやパンテノール配合の保湿で整えましょう。
- Q3. 術後どれくらいでメイクを再開していいですか?
- 赤みのピークを過ぎた5〜7日以降が目安ですが、医師と相談のうえ決めてください。
- Q4. 糸を入れた部分だけ赤く、他は問題ありません。
- 糸の挿入部に起きやすい炎症性紅斑です。圧迫や摩擦を避け、冷却・抗炎症ケアを継続しましょう。
- Q5. 一度引いた赤みが再発しました。
- 寝具・マスクなどの外的刺激やホルモンバランスの影響で再発する場合があります。再診を推奨します。
7. まとめ|正しい知識と対応で赤みは改善できます
糸リフト後の赤みは、皮膚の防御反応による一時的な現象であることが多く、焦らず対処すれば自然と改善に向かいます。
重要なのは、赤みの種類に応じた対応を行い、無理なスキンケアや放置を避けることです。
L’amour clinic Tokyoでは、術後フォロー体制を徹底しており、万が一の症状にも即対応できる環境をご用意しております。お気軽にご相談ください。
L’amour clinic Tokyo 情報
L’amour clinic Tokyo(ラムールクリニック東京)
〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2丁目16-5 セントラル共立ビル 6階
📞 TEL:03-1234-5678
🕙 診療時間:10:00〜19:00(不定休)
▶ 公式サイトはこちら
コメント